屋上緑化カバー工法とは、失敗した屋上緑化の上に新しい屋上緑化システム(常緑キリンソウ袋方式)を被せる工事の方法です。

屋上緑化カバー工法とは

屋上緑化カバー工法とは、劣化や機能低下が生じた既存の屋上緑化の上に、新たな屋上緑化システムを被せて設置することで、屋上緑化を補修・再生する工法です。

本工法では、既存の屋上緑化を撤去せずに再構築することを前提としており、撤去に伴う工期やコスト、周辺環境への影響を抑えながら、屋上緑化の再生を検討するための一つの選択肢として位置づけられます。

近年の異常気象の影響により、屋上緑化は新設後わずか2~3年という短期間で劣化・失敗するケースが増加しています。その結果、雑草の繁茂、土壌の飛散による近隣洗濯物の汚損、緑化維持に関する法的義務への対応困難など、さまざまな問題が顕在化しています。

従来の屋上緑化補修工事では、積載荷重の制約や、強風による飛散防止のために建物へ強固に固定する必要があることから、既存緑化の上に新たな緑化を被せる「カバー工法」は、現実的な選択肢とはなっていませんでした。さらに、既存緑化を撤去する場合には、土壌や植栽が産業廃棄物となること、重機が使用できない立地では撤去作業が困難であること、撤去時に周辺環境を汚損するおそれがあることなど、実務上の課題も多く存在していました。

こうした課題を整理したうえで、「土壌流防」「雑草対策」「置くだけで成立する構造」を同時に成立させた屋上緑化システムが、常緑キリンソウ袋方式です。

袋方式は、特許・登録商標・品種登録によるトリプル知財によって構成されており、従来は成立しなかった屋上緑化カバー工法を可能としました。本工法は、この常緑キリンソウ袋方式を前提とすることで、既存緑化を撤去せずに再生するという選択肢を現実的なものとしています。

なお、本工法の適用可否は、建物の積載荷重条件や屋上の状態を確認したうえで個別に判断されます。

※「屋上緑化カバー工法」は、株式会社緑化計画研究所の登録商標です。

屋上緑化カバー工法 失敗した屋上緑化が見事に復活 蘇る屋上緑化

屋上緑化カバー工法(既存緑化の改修方法・改修事例)

既存緑化部分を残した状態での改修例

1.既存緑化内の雑草を除去  
2.防草シートの敷設     
3.常緑キリンソウ袋方式の設置

既存の屋上緑化を改修する際に、最も大きな判断ポイントとなるのが、
「既存緑化を撤去するのか、それとも残したまま改修するのか」 という点です。

撤去を行う場合には、積載荷重や工期、廃棄物処理、周辺環境への影響など、さまざまな制約が生じます。一方で、建物の積載荷重条件や屋上の状態に問題がなければ、常緑キリンソウ袋方式を用いた屋上緑化カバー工法によって、既存緑化を残したまま改修を行うことが可能なケースもあります。

この場合、既存緑化部分の整理(雑草除去)を行い、防草シートを敷設したうえで、常緑キリンソウ袋方式を設置することで、比較的短期間で屋上緑化の再構築を行うことができます。

※ 本工法の適用可否は、建物の積載荷重条件や既存緑化の状態を確認したうえで、個別に判断されます。

薄層トレー式屋上緑化システムの課題と対策

荷重をかけられない屋上緑化では、薄層のトレー式屋上緑化が広く利用されています。しかし、台風の影響により、トレー式屋上緑化システムの土壌と植物が流出し、屋上の状態が悪化しています。このため、植物の損傷や土壌流出による排水設備への影響が懸念されています。また、お客様からは屋上の状態についてのご懸念が寄せられ、工事業者にクレームが申し立てられています。

大型化する台風や豪雨による土壌の飛散・流出、さらに猛暑による植物の枯死により、屋上緑化の被害が増加しています。

台風や豪雨による土壌の飛散・流出、省物の枯死した屋上緑化の事例

大型化する台風や豪雨による土壌の飛散・流出、さらに猛暑による植物の枯死により、屋上緑化の被害が増加しています。

薄層トレー式屋上緑化システムの課題と父娘の対話

環境問題に貢献する屋上緑化を導入した会社は、台風の影響で深刻な状況に陥った屋上緑化の補修(保証)を工事業者に求めています。工事業者も屋上緑化の状況の深刻さを認識し、その対応に追われています。一方、工事業者(父)は家庭でも悩みを抱えており、そんな中で娘との会話が始まります。

屋上緑化でこんな悩み・お困りごとがありませんか? 屋上緑化の失敗の原因

トレー式屋上緑化システム課題と常緑キリンソウ袋方式の提案

屋上緑化の工事の難しさやメンテナンスの大変さ、台風や豪雨の影響で土壌が流出しやすい現状について、父は娘に説明します。その後、娘は勤務先で導入した屋上緑化システム「常緑キリンソウ袋方式」の見学を提案します。

常緑キリンソウ袋方式(FTMバック・ファスナー式緑化袋)による屋上緑化の事例

常緑キリンソウ袋方式による屋上緑化の事例写真

常緑キリンソウ袋方式による屋上緑化の事例写真常緑キリンソウ袋方式による屋上緑化の事例写真

常緑キリンソウ袋方式の魅力とは

翌日、娘の会社を訪れた父は、目の前に広がる常緑キリンソウ袋方式による屋上緑化の景色に驚きます。特許を取得したこの屋上緑化システムの特徴について、娘は「土が流れない」「雑草が生えない」「工事が簡単」といった利点を説明します。また、常緑キリンソウは散水の必要がなく、雨だけで十分であることも説明します。

常緑キリンソウ袋方式(FTMバッグ・ファスナー式緑化袋)の特徴

常緑キリンソウ袋方式の導入と効果

父は常緑キリンソウ袋方式の優れた特長に気づきます。そこで、台風の影響で深刻な状況に陥った屋上緑化の補修策として、この方式を提案し、導入が決定しました。工事業者は、施工の簡単さとローメンテナンス性に驚きます。そして、導入から10年が経過しても、屋上緑化は健全な状態を維持しています。

常緑キリンソウ袋方式(FTMバック・ファスナー式緑化袋)の施工方法

常緑キリンソウ袋方式の施工方法

常緑キリンソウ袋方式の施工方法 1.ファスナー開く 2.常緑キリンソウを植える 3.ファスナー閉じる

常緑キリンソウ袋方式の効果と導入拡大

常緑キリンソウ袋方式を導入した企業から、感謝の声が寄せられています。この方式により、台風や豪雨の後の土壌流出の心配がなくなり、散水の手間も不要になりました。また、屋上の断熱効果によりエアコンの稼働日数が減少し、省エネにも貢献しています。その結果、他の営業所でも同じ方式での屋上緑化システムの導入が依頼され、工事業者も高い評価を得ています。「土壌流出防止」「雑草対策」「簡単緑化」を実現する常緑キリンソウ袋方式。屋上緑化をお考えの方は、お気軽にお問い合わせください。

屋上緑化カバー工法|常緑キリンソウ袋方式による施工方法

本章では、屋上緑化カバー工法における施工の流れを、工事前の状態から施工後の経過まで、段階的に整理します。

① 工事前の状態 既存の屋上緑化には雑草が繁茂しており、改修前提として整理が必要な状態。 ② 除草剤による雑草処理 改修工事の2週間以上前に除草剤処理を実施し、既存雑草の生育を抑制。 ③ パワーゲート車による材料の搬入 重量物を含む材料を、パワーゲート車を使用して安全かつ効率的に現地へ搬入。 ④ 小型カゴ台車(奥行60cm)による建物内搬入エレベーターや通路幅など建物条件に配慮し、外寸サイズ:800mm×600mm×1,700mmの小型カゴ台車を使用して屋上まで材料を搬入。 ⑤ 草刈りおよび整地作業 既存植生や残存物を除去し、カバー工法施工に適した下地状態を整備。 ⑥ 防草シートの敷設 既存層からの雑草発生を抑制するため、防草シートを全面に敷設。 ⑦ 防草シート敷設完了 シートの重なりや端部処理を確認し、次工程に移行可能な状態を確保。 ⑧ 袋への常緑キリンソウの植栽および設置 あらかじめ植栽された袋を所定位置に配置し、袋方式による緑化層を形成。 ⑨ 常緑キリンソウ袋方式の設置完了 屋上全面に袋方式を設置し、カバー工法としての施工が完了。 ⑩ 施工後4か月の状態 常緑キリンソウが全面に繁茂し、安定した緑被状態を確認。         

左は工事前の屋上緑化で雑草が繁茂している状態、右は改修工事の2週間以上前に実施した除草剤による雑草処理後の状態

左:① 工事前の状態(雑草が繁茂) 右:② 除草剤による雑草処理(改修工事の2週間以上前に実施)

左:パワーゲート車による屋上緑化材料の搬入、右:外寸サイズ:800mm×600mm×1,700mmのカゴ台車を用いた建物内への材料搬入

左:③ パワーゲート車による材料の搬入 右:④ 外寸サイズ:800mm×600mm×1,700mmの小型カゴ台車を使用し、建物条件に配慮した材料搬入

左は屋上緑化改修に向けた草刈りおよび整地作業、右は既存層からの雑草発生を抑制するための防草シート敷設の様子

左:⑤ 草刈りおよび整地(下地調整) 右:⑥ 防草シート貼り(雑草抑制)

左は防草シートの敷設が完了した下地状態、右は袋に植栽したキリンソウを所定位置に設置している様子

左:⑦ 防草シート貼り完了(下地準備完了) 右:⑧ 袋へのキリンソウの植栽および設置(袋方式)

左は常緑キリンソウ袋方式の設置が完了した屋上緑化、右は設置から4か月後に常緑キリンソウが全面に繁茂した状態

左:⑨ 常緑キリンソウ袋方式の設置完了 右:⑩ 設置から4か月後の生育状況(全面に繁茂)

常緑キリンソウ袋方式の構造や仕組み、材料に関する詳細については、以下の技術解説ページをご参照ください。
▶ 常緑キリンソウ袋方式の詳細(システム解説)